しながら、 共存定常状態が不安定であったとしても、 系の状態がその周りで周期的な変動をし たり、 全ての生物種の個体群密度が正の領域内に存在する安定なストレンジアトラクターに 漸近的に収束するカオス的な振る舞いをする場合でも、共存状態が安定的に保たれると考える ことが出来る。 このような状況も含めた広い意味での安定共存性の概念として、 ”PermanenCe” が提案されている [3]。 生物群集の相互作用の基本となるのは、競争、捕食・被食、協調等の 2種生物間の相互作用 である。 これらの相互作用ネットワークにより生物個体群の時間的変動が定まり、生物種の共 存可能性が決まる。原理的には、 この 2種間相互作用の集合から、系全体の振る舞いが決まる のではあるが、系の振る舞いを理解する上で、 この相互作用ネットワークを伝搬する 2種間の 間接相互作用を考慮する方が有効な場合もあり、間接相互作用の評価法が開発されている $[4],[5],[6],[7]$。 本研究では、Lotka-Volterra型の個体群動態モデルにおいて、”PermanenCe”と間接相互作用との 関連を調べ、”Permanence”となるための必要条件が、間接相互作用を用いて表現することが出来